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昨日の夜は何度か目が覚めるがその時は必ず寝汗がビッショリ。暑い上にあれだけ被って寝てたらね。携帯電話もせっかく頑張って少しずつ溜めた電池が、当然のごとくエンプティ。最初の電源オンすらも出来ない(汗) しっかし本当にテントやられちゃうかと思いましたよ。
運良く小雨のまま、栗生から宮之浦まで出てくる。何だかんだ宮之浦まで来るとお昼間近なので「楓庵」というお店に入る。そこはソバが自慢らしくミニそばが付いた天丼セットを頼む事にした。ソバは…まあまあ、こんなものか。嫌いじゃないダシなのでOK。 雨もやみ始めた頃、一湊にある「縄文じいさん」の住所に到着。…あのー。普通の民家なんですけど(^^;)気軽にって感じで紙に書いていたけどいいんですか?入って。 「すいませ〜ん」と中に声をかけると「は〜い」と男の人の声が。じいさんじゃなくて意外と若い?そう彼が縄文じいさんなのだ。「さあどうぞどうぞ」入ると中は民家なのでもちろん畳。だけど壁には彼が描いた屋久島の絵が展示してあった。「台風だから誰も来ないと思ってもう少ししたら外出しようと思ってたんで良かったです」……嬉しいけど複雑なコメント(笑) 縄文じいさんとは、縄文杉がおじいさんに見えた事から縄文杉に顔を描いて「縄文じいさん」としているわけだけど、それがそのままその人の通称みたいになったようだ。 絵を見せてもらいながら、経歴だとか絵を描く時の気持ちなど少々踏み込んだ所まで聞きながら色々と30分ばかり話をする。彼は超芸術家肌という訳では無いのだけれど、イラストレータではなくてあくまで画家なのである。そして売り切りの絵は描かない。以前に後悔したらしい。そんな彼は「仕事で描かせてもらう絵を、絵を描き始めた頃の楽しい気持ちで描くにはどうしたら良いか今は模索しています。」と言った。 画家の心の中には無い、割り切れない気持ちがそこには見え隠れしていた気がする。でもなんだかんだ言って現在は絵だけで食べていけてるのがスゴイと思う。 私も縄文じいさんのハガキ大の絵(もちろんレプリカです)を買った。30分の話を全部書くと多いのでこの辺で。 私も将来を心の中で勝手に約束しつつ、縄文じいさんと別れるのだった。
再び宮之浦まで戻ってきてしまった。時刻ももう夕方。結局、今日はほとんど何もせずに一日が過ぎようとしている。縄文じいさんと話が出来たのは収穫ですけど。 あ、そういえば…泊まる所が無い(汗)どうしよう。もう栗生のテントは嫌だ。今日テントたたんだばっかりだし、第一まだ台風の影響大なんですから。で、次に泊まるなら携帯の電波の入る宮之浦と決めていたので、宮之浦で今日の宿を探す。何か屋久島に来てからずっとテント生活だったので文明的な宿屋へ入っていくのがちょっぴり恐い(なんでやねん)。というよりも予約無しの「飛び込み」で入る事にドキドキ。 そんな中、恐る恐る八重岳という一件の民宿へ。「すいませ〜ん」呼んでも誰も出ないのでドキドキするがもう一度声をかける。するとオジサンが対応。どう見ても“普段は奥さんがキリモリしていて今は留守番中”のような接客、いいんだけど。「今日って部屋空いてます?」「…え〜っと……」ドキドキ。「別棟なら空いてますけど」との答えが。別棟って何の事かわからないけど、屋根がついた所で寝れるなら文句は言わん!(笑)早速、バイト?の女の人に案内してもらう。「一人じゃちょっと広いかも知れないですけど」と言われて案内された部屋を見ると… マジ広い!畳だけで数えたら8畳だけど板のスペースもあるしロッジ風なので屋根がかなり高い。離れに風呂もあるし、部屋の中にはテレビもクーラーも付いている。天国じゃ〜〜〜〜〜!なんかランクアップした気分になった文明人の私。 ルンルン気分(死語)の私は、素泊まりでご飯が無いので夕食を買いに行く事にした。行く前にチラッと風呂を覗く。入ると鍵を締めるようになっていて一人限定でゆったり入れるお風呂。セルフだけどなにげに洗濯機まで置いてる。おお〜コインランドリーに行こうかと思っていたのでラッキーである。 屋久島内で「わいわいランド」と勢力を二分する「ヤクデン」というスーパーへ行く。買い物から帰ってみるとカップラーメンだの結局いつもの食事と変わらない(- -;)屋久島での夕食は捨ててる私。 帰ってくると早速お風呂。あ〜やっぱりこうじゃなくっちゃね〜気持ち良い。続いて洗濯。Tシャツやタオルなど何日も放っておきたくなかったので洗濯出来てよかった。最後は夕食を食べながらテレビを見る。あ〜こういった普通の生活がなんて贅沢なんだろうと身にしみて思う。大阪での日常に感謝。さすがに屋久島ともなると地方局が無いのでチャンネル少ないなあなんてちょっと余裕が出来てくるが、このクーラーが効いた部屋に感謝しつつ台風の日は過ぎて行くのだった。
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