帰る事を決めたので、昨日はとうとう屋久島最後の夜。
どこに泊まったかと言うと実は尾之間にあるスーパー（A-COOP）の駐車場。おとといのコインランドリーで味をしめた私は2回目の野宿をする事にしました（テントもさほど変わらないけど）。
わざわざ尾之間を選んだのにも理由があります。 尾之間には整備された「尾之間温泉」という温泉があるのです。屋久島発のフェリーがお昼に出てしまうので、他のエリアからだと行き帰りに時間がかかるので尾之間に留まりました。
駐車場は一晩中明るい電灯が付いているし、自動販売機もあってすごく明るい。朝方、ずっとこちらをチラチラ見ていたスーパーのオジサンが仕事の準備をしている時に「よく寝れたか？」と笑いながら聞いて来たので「あ、まあまあですね」と返しておきました（笑）




よ〜し、たしか温泉は朝の7時30分から。昨日はよく頑張った頑張った。この温泉を最後に屋久島の旅をシメようじゃないか、うんうん……。

うそ〜ん！？温泉の前まで行ってみるとやけに静か。置いてある看板を見ると、毎週月曜日は昼からなんだって（汗）
本にはそこまで書いてなかったもんなあ。くそ〜せっかく尾之間で野宿までしたのに悲しい。
お昼からという事で、温泉に入っているとフェリーに間に合わない可能性があるのであきらめる事にした。
そのまま私は大都会宮之浦までバイクを走らせました。

宮之浦に戻って船券を買った後は、何をするにも中途半端な時間。遠出は出来ないのでとりあえず宮之浦周辺をウロウロ。売り物を見て回ったり物思いにふけったり結構良い時間でした。何もしない時間は必ずしも無意味な時間とは限りませんね。そうそう、船の中で食べるお弁当でも買おうかな。ちょうど乗り場でお弁当を何種類か売っていたので………、ここはひとつ腹をくくって『唐揚げ弁当』を買う事にしました。最後まで屋久島の味（？）唐揚げでシメてやりました。

そんなこんなで、しばらくボーッとしていると、いよいよ船の時間が近付いて来ました。
これでまた屋久島には当分来ないのかあ。色々な思いを巡らせながら港へ近付いて来る船を見ていました。




まずは乗って来たお客が全部下りるのを見守る。バイクの人も何人かいました。ちょっと涼しいかもしれないけれど、きっと良いツーリングが出来る事でしょう。陰ながら祈っております。
そして私は来た時と同じように船に乗り、来た時と同じように荷物を置いて客室を出て外を眺める。眺める景色は屋久島の首都宮之浦（笑）
短かったような長かったような屋久島の旅。台風に会ったり貴重な体験もしたなあ。景色は文句無しに綺麗でしたよ、ありがとう。魚嫌いの私ですが今度は誰かと来て魚料理を一緒に食べようかな。その時まで綺麗な屋久島でヨロシク。
そして改めて海を見ると、プールに浮いている船のように水が綺麗だった。

「綺麗だったなあ」「やり残した事は無いかなあ」「心残りは」「ああ、もう出てしまう」
そんな事を思っていると、
汽笛が鳴り、船がゆっくりと港から離れて行きました。

ボーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ！！！

汽笛の音が、私に屋久島の旅の終わりを告げたような気がしました。
またきっと来るからね、と出港した船の中で唐揚げ弁当をほおばるのだった。

私の思いとは裏腹に、船は無事鹿児島につきました。
たった一日とはいえ、迷いに迷った港近辺……懐かしいなあ（笑）
時間は夕方17:30を回っていました。大阪への帰り道は来た時と同じ様に宮崎までバイクで走らせてそこから大阪までのフェリー。宮崎発の時間は19:10……こりゃあ今から走っても絶対無理だな。
そこで私は再びこの鹿児島で一夜を明かす事にしました。もちろんホテルなぞ取っておりません。むしろ屋久島から戻って来た私は、明るければどこでだって寝れる体になりました。

私は見覚えのある道を走らせ、天文館通りという商店街まで来ました。そこでふと思う。
「ここならVodafoneショップがあるだろう。さすがにショップなら私の携帯に合う充電器があるに違いない」
と、早速ボーダフォンの看板がかかっているお店を見つけて充電をお願いする（無料）。おお〜〜何日かぶりに携帯電話の電池がフルになるのね！もうあの忌わしい手動充電器と格闘しなくても良いのね！！かなり嬉しさが込み上げて来る（笑）
でも、もうすぐ大阪に帰るんだよね……行きにもう少し充電の事を考えていれば。

ともあれ悩みが一つ解消した私は、充電を待っている間に腹ごしらえをする事にした。鹿児島で泊まる事がわかってからは、どこで食べるかはもう決めていた。そう、行きの時に定休日で食べられなかった「くろいわ」ラーメンである。開いてたぜ！もちろん食べました〜。黒豚が乗っているのにサッパリして美味しかったです。チャーハンも。でも「こむらさき」といい、今回入った二軒ともスッキリ系でした。ここでも恥ずかしさから写真撮影断念。せめて外見だけでも（笑）







ラーメンを食べ終えてもまだ少し充電完了まで時間がありそうだったので、ボーッと商店街の街並みを眺める。
……………………。
私、ついお昼まで屋久島にいたんだよね。 あの森や海が身近に見る事が出来た風景。まるで信じられない。
何だか異国の地に来たみたい。文明が発達しすぎ（笑）

人は着飾り異性を惑し、電飾は無駄に光りまくり虫のごとく人が集まって行く（かどうかは解らないが）。
おお〜しばらく見ていなかったので新鮮。
大阪のミナミに戻ってくるともっとヒドイんだろうなあ。

屋久島も良いが、この見覚えのある風景も何故か心が和む（笑）